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2.パノラマ画像の撮影

A.撮影場所
   近くに大きな建造物(長い直線)がない広い場所で撮影します。
   風景に建物/樹木/電柱/電線などがある時は、F項および参考3などで
   説明するとおりなるべく隣り合う画像の共通部分に入らないようにします。
B.撮影時刻
   太陽が高い位置にある時刻が適しています。
   太陽が低いときは大木の幹などの陰で直射光線を避けます。
C.カメラの画像サイズの設定
   初めは一番小さい640×480pixelに設定することをおすすめします。
   大きいサイズで撮影した場合は600×450pixel程度に縮小します。
D.水平線が傾かないようカメラを水平に構える。上下にも振れないようにする。
E.原則として1コマずつ右方向に回転して撮影する。
   近くの樹木などがある場合は出来るだけカメラを中心に回してください。
F.隣り合う画像を1/3ほどずつ重ねて共通部分を作り撮影する。
   普通のデジカメの焦点距離は35mm判換算で38mmていどです。
   このようなカメラで撮影した画像は水平方向角度が約51°になります。
   1/3の共通部分は17°に
   相当するので撮影間隔は
   約34°になります。
   この条件で360°撮影す
   ると画像数は11コマです。
G.共通部分が大きすぎると『5.パノラマ合成画像の欠陥と対策』のとおり水平
   亀裂が発生し易くなります。

参考1 ファインダイーの視野角
   普通のデジカメは液晶モニターの視野角よりファインダーの視野角が狭く
   なっています。カメラの説明書で確認して見てください。
   手元のカメラは視野率75%でかなり狭くなっています。
参考2 共通部分の説明
2つの画像は同じ場所からカメラの向きを変えて撮影したものです。
画像の隅にある街灯のポールは傾いています。
この傾きは遠近法が主な原因です。

画像の隅に配置されたポールの先端の延長は画面中央の上空に向かいます。
レールが遠方の1点で交わるのと同じ理屈です。
パノラマ合成ソフトはこの隣り合う画像の共通部分を利用/矯正してパノラマ画像を合成します。
参考3 上図は説明用の画像です。この様な画像は合成画像に欠陥が生じる
      可能性があります。近くにある1本のポールや樹木は枝葉を含めてなる
      べく中央に配置し共通部分には入らないようにします。

Canonデジカメの説明書抜粋